ここでは、福祉・介護業界の転職市場の現状と課題について少しお伝えしようと思います。

福祉・介護業界の人手不足と需要の高まりについて
福祉・介護業界は、国内で非常に深刻な人手不足が続いている業界の一つです。高齢化社会の進展により、要介護者数が増加していますが、それに対応する介護職員が反比例のように不足しているため、労働環境に過重な負担がかかっている現状があります。近年では、社会全体で介護業界の重要性が認識されつつありますが、人材不足の解消には時間がかかる見通しです。このような背景から、介護業界での転職は需要が高く、転職のチャンスが多いにあると言えます。ただし、ここで重要なのが長期的に働き続けるための職場選びを行うということです。
介護だけでなく障がい福祉の分野においても、同じような状況が起きています。
有効求人倍率から見る介護職の現状
介護業界の有効求人倍率は2024年11月時点で3.67倍と、他職種と比べても非常に高い水準にあります。これは、求人を求めている求職者1人に対して3つ以上の求人が存在することを示しており、介護職の需要がいかに高いかわかる数字となっています。このように求職者に転職需要が多くある中で、求人票の内容や条件が求職者の希望に合致しないことも多いのが現状です。例えば、勤務時間、お給与、夜勤の有無、福利厚生や待遇などの求職者が重視するポイントになります。また、実際に未経験から入社した後、環境のイメージが異なることや思ってたより大変という理由で早期退職となってしまうケースも多く、多くの企業や求職者に課題が残るのが現状です。
介護業界の離職率は、職場環境の改善や働き方の改善に取り組んでいる事業所とそうでない事業所によって大きな差があると感じます。
転職市場でよく見る職種と働き方について
介護業界では、転職市場において特に需要の高い職種として、「介護職員」「ケアマネージャー」「訪問介護職員」「生活相談員」など主にが挙げられます。これらの専門的な介護業界の職種は、各職種によって求められる仕事内容や勤務環境、待遇、お給与などが異なるため、自分に合った働き方や条件を選ぶことが重要になります。夜勤のない日勤のみの勤務が可能な求人や、日勤に加えて夜勤が含まれる交代制のシフト勤務、または雇用形態は異なるパートや契約社員といった多様な働き方が用意されており、自分の仕事とプライベートのリズムに合わせた選択が可能になっています。
企業によって内容が異なるため、自分の応募する企業や職種がどのような1日の流れになっているのか?どのような条件なのか?をしっかり確認することは必須ではないかと思います。
求人情報の信憑性を見極めるポイント
転職市場では、多くの求人情報が出回っていますが、実は、その全てが信頼できるものとは限りません。後々、聞いてなかった知らなかったとならないように信憑性を見極めるためには、具体的な給与や賞与額、福利厚生、労働条件、教育体制の有無などを確認する必要があります。それに加え、内定が出た際に企業側からもらう雇用契約書で提示される条件が事前の求人情報と一致しているかを慎重に確認しましょう。また、1つの参考として、口コミサイトやレビューを活用して第三者の意見を参考にすることも、失敗を防ぐための効果的な方法です。
少しでも違和感や疑問がある時は、入社予定の企業の人事やエージェントに頼って確認するのも選択肢の1つです。
まとめ
転職はゴールではなく新しいスタートと考えます。業界のトレンドやスキルに適応できるようにすることで、福祉・介護業界の現場で長く活躍できる基盤を築くことができます。
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